INTERVIEW

「トモダチコレクティブ」特別対談 <ユナイト×A9>
対談メンバー:結、将




■「結の誕生日をイベントに出演する事で祝いたいなって思ったから」(将)


──ユナイトとA9は、ユナイト6周年記念主催イベント「トモダチコレクティブ」最終日で共演するんですよね?

結:そうなんです。今回のイベントはタイトルからも分かるように、友達を集めてライヴをしようという趣旨なんですけど、僕が真っ先に浮かんだのがA9の将さんで。でも、僕からしたら将さんは大先輩だし、急にイベントに誘っても失礼じゃないかなって少し不安だったんですけど、勇気を出して声をかけました。

将:でも、誘わない方が失礼だと思うんだよね。だって、「トモダチコレクティブ」は大事な友達を集めましたっていうイベントでしょ。それなのに、俺だけ誘われてないってなったら何か嫌だよ(笑)。だから、結からメールで誘われた時は嬉しかったですね。

──でも、出演を快諾した事により、将さんは必然的に結さんの誕生日をお祝いしないといけないという(笑)。

結:僕、3月18日が誕生日なんですけど、A9さんが出演してくださるツアー最終日は3月28日ですからね。遅れてでも良いので、ぜひ将さんにお祝いしてもらいたいです!

将:あぁ、そうだね。俺は7月5日が誕生日なんですけど、それについて結は、1年中、俺の誕生日を祝わせてくれって言ってくるんですよ。

結:あはは(笑)。余談ですけど、僕、今日せっかく会えるからと思って、将さんの誕生日プレゼントを選んでいたんですよ。そうしたら、目を付けていたものが売り切れていて。なので、次回にでも用意しておきます。

将:ありがとう(笑)。でも、今回出演する事を決めたのは、結の誕生日をイベントに出演する事で祝いたいなって思ったからっていうのもあるんだよ。

結:それは本当に嬉しいです。純粋にA9さんの音楽を楽しみたいと思います。

将:その健気な言葉に応えられるように、何か考えとくよ(笑)。

──そもそも、お2人が仲良くなったのって何がキッカケだったんです?

将:以前、お互いのバンドを含め、他のバンドと一緒にアジア・ツアーをまわった事があって。それで話すようになって仲良くなった感じだよね。

結:はい。でも、僕からしたら、大先輩方に囲まれてのライヴだったので、すごくオドオドしていたんです。そんな中、将さんが優しく話しかけてくれて。それがキッカケで仲良くしていただき、その後も洋服の展示会に誘ってもらったり、ご飯に一緒に行ったりして交流が続いていったんですよね。そういえば、初めてご飯に誘って頂いた時、将さんの誕生日はとっくに過ぎていたんですけど、僕はバースデーケーキを持参して行きました。

将:そうそう、お祝いしてくれたね。もちろん嬉しかったんだけど、わざわざケーキ持参してくるって、どれだけ不思議ちゃんなんだろうって。まぁ、そういうサプライズは嫌いじゃないけどね(笑)。

──ちなみに、遊んでいる時はどんな会話をしているんですか?

結:音楽の話もするし、そうでない事も色々と話しますよね?

将:そうだね。でも、結って真面目なんですよ。いつも歌の事を追求しようと考えているし、そういう姿勢が話していても伝わってくるから、俺も僭越ながら一緒に考えられる事は考えたいなって思って話す事はありますね。きっと、メイキングムービーが入っていても大丈夫なぐらい、音楽については真面目に語ってはいるかな。

結:また、嬉しいのは、将さんって本当に後輩に対して優しい人だから、僕にとっては理想の先輩でもあるし、一緒にいると心が温かくなるんですよね。あと、僕はバンドを始めたての頃に色々とヴィジュアル系の事を勉強していて。当然、A9さんのライヴDVDも観ていたんですけど、当時からすごく華やかなヴォーカリストだなぁって思っていましたね。だから、僕のパフォーマンス面にも、将さんの歌い方が多少は影響されているかもしれないです。

将:今、そういう風に言ってくれたけど、結の良さって品のあるところだと思うんだよね。王子様すぎないけど、ちょっと手の届かない存在というか。お客さんとの距離が絶妙だなって観ていて思うし、そうやって出来るのは人柄の良さが滲み出ているからなんだろうなとも思う。それに、色々なバンドが多くいるヴィジュアル・シーンの中で、メロディアスで歌を聴かせるっていうバンドが売れるのって難しくもあるんだけど、それをちゃんと実行しているユナイトはすごいなって。もちろん、A9も歌を大事にしているバンドではあるので、ユナイトには親近感があるんですよね。未緒くんの作る曲って業界内でも評判が良いので、僕としても早くから注目していたし。だから、後にユナイトと知り合って、今こうしてイベント・ツアーでお互いが共演出来るのは本当に嬉しいですね。

結:何かもう感無量です、そこまで言っていただけて。ただ、ステージに立つからには、自分が1番だと思って歌わないといけないと思っているので、そこはやっぱり、僕としてもかっこいいところを見せたいです。


■「温かい空気感が伝わったら良いなぁとは思いますね。」(結)


──それぞれ見せ方が違うバンドだけに、このイベントは楽しくなりそうですね。ところで、お2人共バンド歴が長くなってきましたが、“ヴィジュアル・シーンで活動する事の意味”というのは考える事もあるのでしょうか?

結:そうですね。ヴィジュアル系の音楽って普段の生活をしていたら、触れる機会が少ないと思うんですよ。でも、最近出演させて頂いた「VISUAL JAPAN SUMMIT」には、全3日間でたくさんの人が来場してくれて。それを見た時、先輩たちが作ってきたこのヴィジュアル・シーンは本当にすごいものなんだと改めて実感したんです。それもあって、ずっとこの光景を残せたら良いなと考えるようにもなったし、活動6年目を迎える僕らとしては、更に成長して若手バンドを引っ張っていかないとなって。

将:俺自身、X、LUNASEA、L'Arc~en~Cielを見て思春期を過ごしてきただけに、ヴィジュアル系が好きなんですよね。今ではこうしてステージに立つ身ではありますけど、思春期に受けた影響って一生もので。だからこそ自分の命題として、ヴィジュアル・シーンに恩返ししたいんですよね。もはや、そこはこだわりでもあるかな。って、ここまで熱い話、2人でした事はなかったね。

結:そうですよね。(大声で)やったー、独占インタビューGet!

将:ビックリした。何か、急にテンション高くなったね(笑)。

結:すいません、いつもの事なんで気にしないで下さい(苦笑)。

──こういう普段の様子もイベント・ツアーで見せられたら面白そうではないですか?

結:A9さんを始め、仲の良い方々に出ていただけるので、温かい空気感が伝わったら良いなぁとは思いますね。観に来てくれた人が笑顔になれるようなイベントにするっていうのが1番の目的ではあるので、そういった主催にしたいですね。

将:そういえば、不思議なんだけど、うちの沙我くんってあんまり友達作らない人なのに、ハクくんとは仲良いよね。

結:そうそう、そうなんですよね。

将:沙我くんって滅多に他のバンドのライヴ行かないんですよ。けど、ユナイトのライヴには行くっていう。

結:いつぶりに僕らのライヴを観てくれたんでしたっけ?

将:何か、12年ぶりに後輩のライヴに行ったって(笑)。

結:それはすごいですね(笑)。でも、ハクくんは沙我さん大好きだから嬉しかったと思いますよ。それだけに、今回も良いライヴをしないといけませんよね。あと、これは個人的な意見なんですけど、今回のイベントで将さんにユナイトの「epilogue」を歌っていただけたらなぁって。

将:それ、セッションするって事じゃなくて、1人で歌うって事(笑)?

結:そうです。ただ単純に、聴きたいなっていう話です(笑)。

──では改めて、本イベントの見所というと、どこになりますか?

結:それはやっぱり、僕等が楽しんでいる姿ですかね。だって、将さんと喋っている今、すでに楽しいですから!

将:あはは(笑)。でも、ユナイトは着実に活動してきて6周年を迎えるわけだから、このイベント・ツアーをしっかりと盛り上げて、ツアー・ファイナルの翌日にやる6周年記念ライヴに繋げてもらいたいし、その為にも、俺らA9に出来る事があれば全力でやりたいなと。それに、A9ファンもきっとユナイトの事を気に入ってくれると思うので、負けないようにしっかりとやりたいなとは思っています。

結:対談インタビューの冒頭で将さんは、誘わない方が失礼って言ってくれましたけど、急なお誘いにも関わらずこのイベントに出てくれる事を決めてくれて、もうほんとにありがたいです。とにかく、A9さんのステージングってかっこいいんですよ。活動12年間で築き上げてきたものがちゃんと出ているなって、すごく思うんですよね。それから比べると僕たちはまだ6年しか活動してないですけど、頑張って勢いのあるライヴを見せられたらと思います。